お知らせ

「知的財産権・ノウハウ・データの適切な取引のための優越的地位の濫用等に関する指針」及び「契約書ひな形」が公表されています(2026.6.29)

6月24日、公正取引委員会は、中小企業庁・特許庁と連名で「知的財産権・ノウハウ・データの適切な取引のための優越的地位の濫用等に関する指針」および「契約書ひな形」を公表しました。

特許権等の知的財産権や現場での試行錯誤により蓄積されたノウハウが、企業にとって極めて重要な成長の源泉である一方、中小企業等の取引上の立場の弱い事業者から、知的財産権 ・ ノウハウ・データを無償または低廉な価格で吸い上げる行為が依然として存在しています。

そのため、知的財産・ノウハウの取引適正化に関する取引環境の整備の観点から、優越的地位の濫用規制の在り方を中心に検討することを目的として、知的財産取引適正化ワーキンググループにおいて議論を行った結果を取りまとめたもので、附属資料として「契約書ひな形」も示されています。

次のような構成となっており、第2では 適切な知財取引に向けた基本的な対応方針、競争政策上の望ましい対策やその実践例等が提示されています。

第1 総論
 1 本指針の概要
 2 本指針の対象
 3 本指針の構成
 4 独占禁止法の基本的な考え方と取適法及びフリーランス・事業者間取引適正化等法との適用関係 
第2 知的財産権・ノウハウ・データの適切な取引に関する考え方
 1 情報の管理
 2 知的財産権等の価値の適切な評価
 3 その他の行為類型
 4 取適法及びフリーランス・事業者間取引適正化等法における行為類型ごとの適用関係
第3 相談・支援体制
 1 独占禁止法、取適法及びフリーランス・事業者間取引適正化等法の観点からの相談窓口や体制
 2 知財の保護・活用の観点等からの相談窓口や体制

また、契約書ひな形は次のような構成となっています。

秘密保持契約書
 第1条(目的)
 第2条(定義)
 第3条(秘密保持義務)
 第4条(知的財産権)
 第5条(確認事項)
 第6条(秘密情報の返還・廃棄) 
 第7条(損害賠償義務)
 第8条(差止め)
 第9条(有効期間) 
 第10条(紛争の解決)
 オプション条項例

共同開発契約書
 第1条(定義)
 第2条(共同開発の目的・固有知的財産権等に係る確認)
 第3条(共同開発の内容)
 第4条(開発期間)
 第5条(費用負担)
 第6条(情報等の提供等)
 第7条(進捗及び成果の報告)
 第8条(成果の帰属及び取扱い) 
 第9条(出願費用)
 第10条(秘密保持義務)
 第11条(目的外使用等の禁止)
 第12条(不保証・第三者との紛争対応)
 第13条(確認事項)
 第14条(秘密情報の返還・廃棄)
 第15条(損害賠償義務)
 第16条(差止め)
 第17条(解除)
 第18条(有効期間)
 第19条(紛争の解決) 
 別紙1
 別紙2

知的財産権等の取扱いに関する契約書(開発委託契約)
 第1条(定義)
 第2条(開発委託の目的・固有知的財産権等に係る確認)
 第3条(秘密保持義務)
 第4条(目的外使用等の禁止) 
 第5条(成果の帰属及び取扱い) 
 第6条(確認事項) 
 第7条(秘密情報の返還・廃棄)
 第8条(有効期間)

知的財産権等の取扱いに関する契約書(製造委託契約)
 第1条(定義)
 第2条(目的)
 第3条(秘密保持義務)
 第4条(目的外使用等の禁止)
 第5条(固有知的財産権等の帰属)
 第6条(確認事項)
 第7条(秘密情報の返還・廃棄) 
 第8条(第三者が有する知的財産権に関する紛争への対応) 
 第9条(有効期間)

なお、同日、中小企業庁において「受託中小企業振興法第3条第1項の規定に基づく振興基準」の改正が行われています。

また、公正取引委員会において、知財取引指針の内容等を踏まえ、「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律の運用基準」改正案および「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律の考え方」改正案を作成し、パブリックコメントの募集を実施しています。




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